版画を作りたくて版画を作っている訳ではありません。版画でしかその表現が成立しないので結果として版画を作っているのです。版画の魅力とはイメージの定着とそのイメージの物質化であると思います。イメージの定着と物質化は魅力です。例えば、闇は闇でなく闇を暗示するモノとして、そこに出現してくる魅力です。うまく行ったときは鳥肌が立ちます。人に伝わるかどうかは二の次です。まずは自分に正直であることと、美術史に作品を照らし合わせて見ることです。版画以外の視点から版画を見ることです。そうしないと単なる趣味的な口当たりの良いインテリアにしかならないからです。
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「coat」2007ed.45フォトポリマーグラヴュール