
「どうぞ」
そんなつもりでシルバーシートの前に立ったわけではないのだが、
若くて綺麗なご婦人が席を譲ってくださった。
昔、黒服でヤクザ風の若者がさっと席を立ち「どうぞ」と言われたことはあったが、あれ以来だ。
まさか無言の威圧感があったとは思えない。
きっと髪を染めずに白人になっていたからに違いない。
席を譲ってもらった手前、人生に疲れ果てた老人を演じようと
寝たふりをする。
今年最後のギャラリーの店番を早めに終え帰宅電車内のことでした。
年末だというのに、ハワイにも行かず、大掃除もせず
出かけて下さった奇特な方々に心からありがとうです。
年明けは5日からです。
■写真は山茶花が落ちた年末の庭。
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