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2015年 02月 12日

DMは展覧会の顔です

DMは展覧会の顔です_d0114140_1681390.jpg


個展が決まり、会期が近づくとDM制作って言うのが始まるんです。
普段は開催ギャラリーがそれぞれの流儀で作るんですが、
今回はヒッサシぶりになんと自分で版下を作る機会を与えられました。
これが意外と楽しかったんだな。
実はねDMと言うのはけっこうタイセツで、
出来の良し悪しで来廊数も変わると言っても
過言ではないのであります。
モチロンね、ワタクシだって若い頃はすべて自分で
版下から作ることが多かったんですが、
なにせコンピューターのない時代でしたから
エライ手間もかかりましたのよ。
手書き原稿にトレペ(トレーシングペーパー)なんぞを被せ、
赤鉛筆でね、書体やら級数表を見て級数だとかを指示したりしてね。
懐かしい作業がいっぱいありましたっけ。
写真もね今みたいにデジタルなんて無いんだから
リバーサルフィルムとかいうやつで撮影して
スライド用のポジフィルムになったものを印刷屋さんに渡すんです。
その手書き原稿を、写植屋さんが打ち直して版下フィルムに起こし、
印刷屋さんに回すわけです。
出来上がった印刷物はね、
きまってどこかに一つくらいミスがあったりしたもんです。
原稿に気取って英文なんか使ったりすると、もうタイヘン。
まずスペルの写し間違いがあったりさ、
一番驚いたのは作品が天地逆さまの時もありましたね。
それが今じゃ一家に一台パーソナルコンピューターが当たり前になっちゃって、
写植屋さんも製版屋さんもみんな居なくなっちゃいました。
フィルムの現像だってほとんど必要ないもんね。
(えっ?ハナシおもしろくない?まぁもうチョットガマンね。)

でね、今回なんですが
スタジオで新進気鋭のカメラマンに撮っていただいた作品写真は
初めからデジタルなのでそのままPCに取り込んで、
ディスプレイ上で全てが完了。
級数を調べる必要もなく、
手書きでトンボを打つ事もあ〜りません。

まして、仕上がりに文句をつけることもできません。
何せ、印刷までの間に他の職人さんの手が入らないからです。
原稿通りなので責任は全てワタクシというワケ。
原稿通りと言っても、もう一つ問題が、、。
お話ししよう!
印刷費をケチると色の再現が思うように上がって来ないのであります。
正直言うと、
今まで個展のDMにあまり満足したことがありませんでした。
印刷での満足いく色の再現をするには
色校正という、手間もお金もかかる行程が必要だからなんです。
いつも「これ、違うじゃん」「まっ、いいか」と諦めちゃうか
無かったこととして無視を通しておりました。
こんなことなら、版画をそのまま送っちゃおうかなとも、、。
でもな、作品をDMに使っちゃったら、
画廊に来る必要もなくなっちゃうしな、、、。
と、思いとどまり、やはり毎回ハガキを出すのでした。

で、今回のDMが上がって来て、ビックリ!
仕上がり、イィ〜ンです。
色校正も無かったのにデス。
ワタクシ大満足です。
これなら、作品の代わりにDMをギャラリーの壁に飾ってもいいくらいです。
出品予定の作品を全部印刷にして並べちゃおうかな。(^^)
作品は版画なので、プリントのプリント。
エディションは無限大。
あっ!
それともいっその事、
デジタル原稿をお友達にイッセイソウシンして
バーチャル個展なんてのもイイかもね。(^^)

まぁ、DMはいいけど、あとは作品だな
ダメじゃん。

DM欲しい方は一報ください。
いないか( ̄▽ ̄)。


■写真はそのDMです。

by fujita-art | 2015-02-12 16:53


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