「起きなさい、降りる駅ですよ。」
「立ちなさい、今すぐに降りるのだ」
ワタクシの前で居眠りをしておられるお方に、
ありったけのフォースで念じてみましたが、降りる気配が見えません。
あ~、座りたい。吊り革を握る手を解放させてあげたい。
先週に引き続き、ムサビ(武蔵野美術大学)で例のツボ押し活版印刷と
美し過ぎるエンボスサインを教えてきた帰りのことです。
もちろん、みなさんお疲れのこととは思いますが、
あなた達は毎日電車に乗っておられるのでしょ。
ワタクシは滅多に乗らないのですから、
ここはひとつ席を譲りましょうよ。
見てよ、この白髪を。
見てよ、人生に疲れきったこの顔を。
おじいちゃんどうぞ、くらい言ったってバチは当たりませんて。
えッ?どう見ても爺さんには見えないって?
ほほぉ、お世辞がお上手ですな。
まぁ、それほどおっしゃるなら存分にお眠りなさい。
乗り越してもあたしゃ知りませんよ。
あ~、もう着いちゃうじゃん。
今日はなんだか暑かったですね。
満員電車も暑かったです。
■写真はエンボスサインをこしらえる学生さん。