わかります、わかりますけど
手を触れるのはご遠慮ください。
愛しくて撫でたくなるのはわかりますが、
えっ?爪を立ててはがれるかどうか引っかいてみた?
触ってみたくなる誘惑をしたワタクシがいけなかったのです。
はだかであなたを誘惑したことはワタクシにも責任がありました。
でもね、デモネ、ギャラリーや美術館には暗黙のルールってものがあるんです。
ワタクシの娘たち、額に入っていなかったために
触っているお客様がおりました。
あまりの突然の出来事でワタクシ、声もでませんでした。
人は想定外のできごとに出会うと声も出ないんです。
娘たちには親の私でさえ、素手では触れません。
大事に育てて来たんですもの。
今回の二箇所の個展でのエピソードのひとつです。
やっぱり、作品には洋服を着せてあげた方が安全なんだなと
思った出来事でした。