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カテゴリ:版画( 11 )


2013年 12月 22日

そろそろ本気出す

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「社長、私はお宅のその技術力にほれこんだんです。
是非ともこの仕事、受けてくれませんか。」
あれやこれやとおだてられながら、
熱心なお誘いに、ワタクシ二晩考えて承諾しました。
しかし、現実はそう甘くはありません。
膨大な数を限られた予算内で納期日までに納めることは
朝から晩まで油まみれになって働いても働いても
明日の保証の全くない、下請けのまたその下請けの
さらに下請け工場にも似ています。

実は版画専門誌から作品制作依頼がありまして
その数が300部を四点。
つまり、合計1200部こしらえることになってしまいました。
言っちゃなんですが、ワタクシのこしらえる版画は
多くたって限定10部程度、
いつだって1・2枚刷ったらもう飽きちゃうんです。
その現実を考えたら、そりゃもう狂気の沙汰としか思えません。
まるでチャップリンのモダンタイムスのような世界です。
朝から晩まで何も考えずに、ただひたすらに同じ作業の繰り返し。
ワタクシ、このまま続けたら、
きっと労働者階級のヒーローになってしまいます。
だいたいですね、
計算上はひと月もかからないだろうとたかを括っていたのですが
おやつの時間とお昼寝の時間と読書の時間とランチタイムを
計算に入れておくのを忘れました。
頭では朝9時から夕方5時までセッセと働けば楽勝!
と、思っていたのに。
人生そうそう計画通り行くものじゃありません。
こんなに働いたことは未だ嘗てなかろうと言うくらい働いたので、
さてさて、もうソロソロデケタカナ、
と、数えてみれば、ななんとまだ1/3にも達していないではないですか、
あぁ~、やっぱり社長出勤や
お菓子を食べながらの二時間の休憩は問題?
もうイヤ!
正直に言いましょう。
飽きちゃった(泣)

なんてぼやいていたら、
工房に通う優しい生徒が美味しいクッキーとこーしーを届けてくれました。
よ~し、ちょっと休んでお昼寝をしたら、本気だすぞ。
本気!!
中小企業の意地を見せてやろうじゃないか。
町工場には町工場の意地ってものがあるんだ。
この日本を支えているのは俺たちの技術だ!!
あーちすとなんて言う、甘っちょろいプライドは捨て
職人の誇りと意地を見せる時だ。
頑張れ社長!!
社員いないけど。
はぁ~ア。
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by fujita-art | 2013-12-22 18:11 | 版画 | Comments(4)
2013年 11月 30日

Rain

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版画芸術という雑誌があるのですが、
最新刊で1990年代の版画特集が組まれておりまして、
ワタクシの代表作もピックアップされております。
もっとも、そんなことはどうでも良いことだ
と言われればそれまでの話なのですが。
版画というジャンルが成熟してきて、
個の確立が際立ってきた時代だったのかと、
思うのです。

因みにここに掲載された「Rain」と言うタイトルの作品は
山梨県立美術館、横須賀美術館、東京オペラシティギャラリーの
三館に収蔵されており、時々それぞれの美術館でお目見えします。
エディションはたったの7部ということもあり
残念ながら、もう在庫はありません。

えっ?欲しかったの?
なになに?
言ってみただけだったて?
本当は欲しいんでしょ?
なんなら、刷り増ししますよ。
ダンナ、お安くしときまっせ。(笑)
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by fujita-art | 2013-11-30 18:10 | 版画 | Comments(0)
2009年 01月 13日

網戸の販売


アンテナからケーブルへと、家のTV受信方法が変わった。
地デジ対応のためです。
早速、ケーブルテレビの中にあるテレショップを見ていたら、
こんなにも売れるのかと思うほど、
どうでも良いようなものが、どんどん売れていくのにびっくりしました。
うぅ〜ん、こりゃなんだなぁ、これからは
テレショップやネットショッピングの時代だなと思った訳です。
よしっ! 今年は一念発起して
ネット販売でも始めるか。
網戸じゃなくって作品どえす。
作品が欲しくても、購入方法が分からない人もいるかもしれない。
画廊へ行っても、欲しいのに恥ずかしがって言い出せない人もいるかもしれない。
えっ?そもそも私の作品をほしがる人がいない?
「言うよね〜。」
当たっているかもしれない。
でもさぁ、欲しくはないけど、何かの拍子で
誤ってマウスをクリックしてしまう人だっているかもしれないじゃないですか。(笑)

ダメかなぁ。



作品情報はこちらです
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by fujita-art | 2009-01-13 20:29 | 版画 | Comments(4)
2009年 01月 05日

雨ニモマケズ



工房の前に郵便局があります。
郵便局の前にはガードマンのおじさんが一日中立っております。
昨年の夏、工房が移転して、最初に仲良くなったのが
ガードマンのおじさんです。
友人が留守中に訪ねて来た時も、対応してくれるようです。

雨ニモマケズ

風ニモマケズ

雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ

警備員ノ小父サンデス。

おじさんのおかげで工房はセコムの必要がありません。
もっとも、セコムの必要ははなからありませんが。
今日は仕事始めです。
ガードマンのおじさんから、しっかり新年の挨拶がありました。
「アケオメ!!」

平和な町なので、ガードマンのおじさんはかなりヒマそうです。
ご近所のご隠居さんの話し相手をしたり、
お客さんの連れて来たワンちゃんの世話をしたり、
工房での作業を覗いたりしております。
結構興味深そうに見学しているので、
もしかしたら、
銅版画制作の手順をマスターし始めたかもしれません(笑)。
これも、銅版画の裾野を広げる普及活動の一つです。
こうして僕は、そば屋の店先でそば打ちをしているそば職人のように、
今日も仕事をしているフリをしております(笑)。

なんだかなぁ〜。


Osamu FUJITA HP
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by fujita-art | 2009-01-05 18:55 | 版画 | Comments(0)
2009年 01月 03日

真っ白な年初め

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プレス機を回す必要があったので、
今年初めて工房に行きました。
年賀状刷り増しの必要が出たからです。
長いこと銅版画を制作していますが、
年賀状には一度も利用したことがありません。
理由はめんどくさいからです。(笑)
時間もかかります。
何に時間がかかるのかと言えば
インクを盛り、それをまた拭き取るという作業が
暮れの忙しい時期には向きません。
にもかかわらず今年の年賀状はプレス機を使いました。
エンボスというものを利用したのです。
いままでどうしてこの方法に気づかなかったのか
不覚でした。
エンボスだと100枚以上だってあっという間です。
ごあいさつの文章もすべてエンボス加工です。
一つだけ心配なことは
真っ白な画面の真っ白な文字に
気づかない方がいたかもしれないということです。
まぁそう思うのは薄い文字や小さな文字が
めっきり見えなくなったお年頃の私だけかもしれませんが。



版画工房
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by fujita-art | 2009-01-03 16:56 | 版画 | Comments(0)
2008年 12月 13日

メモリーは指先に


突然ですが、
脳はどこにあるのか考えたことありますか。
またお前はバカなことを言うと、笑わないでください。
脳はアタマ、頭蓋骨のなかにあるくらい
小学生でも知ってるゾ、と言われそうです。
じゃあ、記憶はどこにありますか。
記憶は脳の中だろうって?
はぁ、やっぱりそうですか。
でもね、最近思うんですよ。
記憶しているはずのものがどこにも見当たらないことが実に多い。
今読んでいる一冊前の本の内容とか、
おととい画廊であった人の名前とか、
ケータイの予備の電池を置いた場所だとか。
つまり、日常のあらゆる場面でそのような事件が多発している訳です。
「事件は現場で起こっているんだ!」

ところが、たまに学校に呼ばれて、
フォトポリマーグラヴュールの細かくも長々とした手順を教えたり、
版画工房でソフトグランドを塗布する時のウォーマーの温度と
エッチングに使用するニードルにはペンシル型のけがきを使うと良いとのアドバイスと
松やに粉末を版面に付着させるためにアルコールランプを外すタイミングと
メゾチントのためのインクの粘度をどのくらいにするとかを、
同時に教えることができるんです。
昨日食べた夕飯のおかずを忘れてしまうような私がです。
慣れない四人の方に同時にです。
あと六人いれば聖徳太子です(笑)。

っで、何が違うのかなって思った訳です。
三日前に読み終えた小説の内容を思い出せない現実と
版画工房でのアタマのさえは、同じニンゲンとは思えません。
考えました。
日が経つと忘れてしまいそうなのでその日のうちに。
わかったんです。
なんてことは無い。
手を使って覚えたことと目で覚えたことの違いです。
ですから、脳は手にあるというのが
わたくしの今日の研究発表でございます。





版画工房

Osamu FUJITA HP
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by fujita-art | 2008-12-13 19:21 | 版画 | Comments(6)
2008年 11月 02日

裾野を広げる?

認知度が低いなどと嘆くのではなく、
少しでも裾野を広げること、
裾野が広がれば頂上は高くなり、
その山は遠くからでも見えるようになる訳です。
銅版画普及のお話です。

仕事場を版画工房としての役割を持たせようと思ったのには、
そんな理由も少なからずありました。
少ない情報をたよりに、昨日またお一人
工房を訪ねて下さいました。
とりあえず、銅版画制作の楽しみを味わってもらえれば、
うれしいのであります。


版画工房(STUDIO VOICE)
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by fujita-art | 2008-11-02 17:28 | 版画 | Comments(2)
2008年 10月 19日

EX LIBRIS


スロバキアの絵本作家で銅版画家のドゥシャン・カーライ。
その作家をはじめて知ったのは友人のEMORI氏から。
氏は日本で最大のカーライコレクターである。
緻密なエッチングで畳み掛けるように描き込んで
幻想的な画面を構築していくその手法は
決して奇をてらったものではないのに奇抜です。
エッチングの教科書としてもおススメです。
そのカーライに蔵書票を作ってもらったと
EMORI氏から一点プレゼントされる。(謝々)
なかなかの逸品です。

8.5×13.5cm

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by fujita-art | 2008-10-19 19:45 | 版画 | Comments(2)
2008年 10月 08日

エコで環境に優しい版画です。


自分の理論を押し付けるのではなく、
いくつかのヒントを与えること。
可能性の入り口を示してあげること。
賢い人は、ほんのわずかなヒントから、
100の方法を見つけ出すものだ。

昨年に引き続き、
今日は朝から武蔵野美術大学へ。
3週続けてフォトポリマーグラヴュールの講義です。

講義の後、いくつかの画廊に寄ってくる。
その中でたまたま立ち寄った銀座ニコンサロン、
鷲尾 和彦展「極東ホテル」がとても良かったです。(収穫)


ニコンサロン
http://www.nikon-image.com/jpn/activity/salon/
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by fujita-art | 2008-10-08 21:50 | 版画 | Comments(2)
2008年 09月 13日

そば打ちはしません


人里離れたとまでは言いませんが、ちょっと奥まったところにありました。
ですから、普段は人目を全く気にせずに仕事をしておりました。
以前のアトリエのことです。
ところが、この夏引っ越した仕事場は、
寂れたとは言え、商店街の端。道路に面している訳で、
顔を上げれば人が通っています。
今日などは、気がつくとおばあさんがガラスに顔をくっつけてジーッとこちらを見ておりました。(ビックリした〜。)
友人たちは仕事をしている姿を見せれば宣伝になる、なんて申しておりますが、
そば屋の店先で蕎麦打ちをしているみたいだからイヤだ。と伝えております。
だいたい、夏の暑い日だろうと、ちゃんと着るものを着ないとタイホされます。
厄介なことです。(笑)
だから、刷り作業のような時はオープンでも良いのですが、
思考の中心に入っているような、自分の世界に誰も寄せ付けないような、
そんな創造のはじめの段階ではロールスクリーンを降ろし、
下界をシャットアウトすることになるわけです。
ご近所さん、怪しまないでね。


http://web.mac.com/fujita_osamu
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by fujita-art | 2008-09-13 22:35 | 版画 | Comments(2)